やりたいと思った時にやればいい

40代、50代にアンケートを取り、人生で後悔していることを聞くと「若い頃、もっと勉強しておけばよかった」が必ず上位に入るそうです。
若い頃は、時間が有限であることを意識することもありません。今やらなくても、そのうちやればいいのだと、先延ばしにする傾向があります。
そして、仕事や家庭、親の介護となにかと忙しい中年期に差しかかると、あの頃は、自分のためだけに使える時間が十分にあったのに…と時間の大切さをひしひしと感じます。
あの時、あれを学んでいたら、今とは違う自分になっていたのに…という気持ちもありますから、後悔は更に強まります。同年代として、その気持ちに共感はできるのですが、そこで諦めてしまうのは早すぎますよね。
時間が有限であることに気づいた、今だからこそ、真剣に、そして、集中して取り組めることもあると思います。そもそも、年齢を理由にして何かを諦める必要は無いのです。
そうは言っても時間が無い…という声が聞こえてきそうですが、人間が集中力を持続できるのは、たったの15分。次に30分。最長90分…と言われているのをご存知でしょうか?殆どの方は、そのぐらいの時間を勉強に充てることは可能だと思います。
とはいえ、人間は怠惰な生き物ですから、楽な方へ楽な方へと流されていきます。そうならないためにも、やりたい事を明確化して、常に意識する必要はあるでしょう。
私自身、事あるごとに、人生の棚卸しをするようにしています。幼少期に遡り、自分が興味を持ったこと、やりたかった事などを思い返しています。そうすると、やろうと思っていたのに出来ていないことが明確になり、やるべき事が見つけやすくなります。
例えば、私の場合、子供の頃から動物が大好きで、まだ羽毛が生え揃っていない雛鳥を育てたり、飼い犬のお世話をするのが好きでした。子供の頃の夢と言ったら、動物園の飼育員でした。今は全く違う仕事をしていますが、いつか動物に関わる仕事をしたいという気持ちは、何度となく思い出し、大切に温めてきました。
そして、コロナウィルスの影響で送っていた長い自粛生活の間、今しかないと一念発起。資格試験の受験をし、5月には、東京都の第1種動物取扱業の開業申請を済ませました。
こうして、何十年も前に描いた夢が実現することになりました。今は本業の傍ら、開業に向けての準備と、幾つかの資格取得のため、勉強を続けているところです。動物の命に関わる仕事をする以上、知識の引き出しは、まだまだ増やしていきたいと思います。
なんだか偉そうな事を言っていますが、私も元来、怠け者です。そんな自分の弱さを認めているからこそ、自分を見つめ直し、軌道修正するというプロセスが欠かせないのです。
勿論、特にやりたい事が無く、現状に満足しているのであれば、それはそれで幸せなことだと思います。残念なのは、やりたい事があるのにやらずにいる事。それを年齢や環境のせいにすること。結果、やらなかった事を後悔することです。
やりたいと思った時にやればいいのだと思います。遅すぎるとか早すぎるとか、そんな余計なことは考えず、今がそのタイミングなのだと思って取り組むのみです。